廃校を再生し、誰もが関われる「未来型農園」から
安心・安全な給食を届けたい!
はじめまして。私は、一般社団法人利根沼田テクノアカデミーの菅原と申します。
私たちは群馬県沼田市を拠点に、廃校を活用しながら、建設技能の職業訓練や農業研修など、多様な学びと実践の場を提供してきました。子どもから大人まで、誰もが参加できる教育・就労の機会を広げ、地域の担い手育成に取り組んでいます。
今回挑戦する「ぬまたスマート農業プロジェクト」は、その集大成ともいえる新しい試みです。
廃校を再生し、地域の誰もが関われる「未来型農園」をつくることで、安心・安全な野菜を育て、地元の子どもたちの給食に届ける――そんな地域循環の仕組みを築きます。
プロジェクトメンバー
地域が抱える様々な課題
群馬県沼田市は、少子高齢化と人口減少が進む地域です。
その影響は、地域の教育や産業にも及び、平成28年には少子化の波を受けて、平川小学校が統合により廃校となりました。
農業の担い手も年々減少し、高齢化が進む中で、これまでのやり方だけでは地域農業の持続が難しくなっています。重労働を伴う従来型の農業では、若い世代の参入も進まず、地域の食を支える力が弱まりつつあります。
しかし、見方を変えれば、そこには新しい可能性もあります。
高齢者の方、障害のある方、そしてさまざまな事情で働くことが難しい方々が、自分のペースで関われる場をつくることができれば――。
それは、地域の人すべてが役割を持ち、再び活力を取り戻すきっかけになるはずです。
そこで私たちが注目したのが、魚と植物を一緒に育てる新しい循環型農法「アクアポニックス」です。
廃校となった平川小学校
アクアポニックスが拓く未来
アクアポニックスとは、魚の養殖と水耕栽培を組み合わせた新しい循環型の農業です。
魚の排泄物を微生物が分解し、その栄養を植物が吸収。植物が水を浄化して、きれいになった水が再び魚の水槽に戻る。自然界の仕組みをそのまま再現したようなシステムです。
水を頻繁に入れ替える必要がなく、農薬や化学肥料も使わない。環境にやさしく、安心安全な食材を育てることができる農法として、世界的にも注目されています。
アクアポニックスの概要図
私たちは、この仕組みを活かして育てた野菜や魚を、地域の学校給食に活用してもらうことを目指しています。 さらに、子どもたちへこの農法のことを伝え、環境への配慮や命の循環について考えるきっかけを作りたいと考えています。
また、従来の土耕や露地栽培に比べて、雑草取りや水やり、土壌管理などの重労働を大きく減らすことができるのもこの農法の特徴です。
高齢の方や障害のある方など、さまざまな事情で働くことが難しい方が自分のペースで関われる活躍の場を作っていきたいと考えています。
環境への配慮、安心・安全な食の提供、そして誰もが活躍できる場所づくり。それが、私たちが目指している「未来型農園」の姿です。
魚の養殖の様子
寄附金の使い道
皆さまからいただいたご寄附は「未来型農園」実現に向けた次のような取組に利用させていただきます。
寄附額が目標に達しなかった場合でも、できるところから着手して「未来型農園」の実現を目指します。
アクアポニックス施設の整備
- 水槽・温室・IoT管理機器など、循環型の食料生産を行う設備の導入
地域イベントや教育プログラム
- 子ども向け食育体験や収穫祭、多世代が参加できる交流イベントの開催
運営スタッフ人件費・維持管理費
- 拠点を持続的に運営し、事業を継続していくための基盤整備
野菜の栽培の様子
未来へつなぐ、地域の希望の種
この「未来型農園」から生まれる野菜や魚は、子どもたちの笑顔を育み、地域に新たなつながりを生み出します。
環境にも人にもやさしい農業を通じて、誰もが関われる地域づくりのモデルを、ここ沼田から発信していくこと、これが私たちが目指す未来です。
皆さまの温かいご支援が、このプロジェクトの大きな力になります。
どうか、皆様のご支援をよろしくお願いします。