消えゆく円形校舎の存在を歴史に刻み、みんなで円形校舎を守っていく。そんな輪にあなたも加わっていただけませんか。
朝日小学校円形校舎
円形校舎とは?
円形校舎は、建築家坂本鹿名夫氏によって考案され、その経済性や狭い土地にも建てられる合理性等から1950年代から60年代にかけて流行し全国に100以上建てられたと言われています。戦後の復興期から成長期に移行する中で急増する児童生徒の学び舎として、また、その特徴的な外観から地域の一体感を象徴するシンボルとして、円形校舎は確かな存在感を発揮していました
しかし増築の困難さなどから次第に着工数が減っていき、ブームから60年以上が経過した現在では、老朽化等によりその多くが取り壊されています。
昔の円形校舎
円形校舎の現状
令和6年7月から8月に朝日町が実施した全国調査において、この時代に建築された小学校の円形校舎のうち、現存し現役の校舎として活用されていると確認できたものはわずか5つでした。
「過去にあったが解体した」、「廃校となり危険であるため立入禁止」、「廃校となり活用方法を模索している」といった円形校舎を巡る厳しい現状が浮き彫りとなっています。戦後の発展を支えたこの貴重な文化財をデジタルアーカイブとして後世に残すため、このプロジェクトを立ち上げました。
円形校舎内教室
寄附の使い道
役場には坂本鹿名夫氏による青焼きの設計図面一式が良好な状態で保存されています。この図面をもとに、専門の事業者を通じて朝日小学校円形校舎を3Dデータ化するとともに、3Dプリンタによるミニチュア模型を作製いたします。いただいた寄附はこれらの経費に活用させていただきます。
円形校舎図面
目指すところ
昭和の高度経済成長とともに活躍し、全国的には時代の移り変わりによりその役割をほぼ終えつつある円形校舎。そんな状況下においても現役で最大限活用され、今後も活用されつづけていく朝日小学校円形校舎は全国的にも稀有な建造物であり、3Dデータ化やミニチュア模型を通じて今後の学校教育や地域文化の理解に役立つ資料としての活用を目指しています。
また、このプロジェクトを通じて、失われた全国の円形校舎の歴史を次世代へと引き継ぎ、そして全国の円形校舎に通った方々の思い出を共有し、時代を超えたつながりを築くことが最終的な目標です。
忘れられつつある円形校舎の存在を歴史の一ページにしっかりと刻み込み、みんなで円形校舎を守っていく。そんな輪に、あなたも加わっていただけませんか。
航空写真
円形校舎内4階ホール