びわ湖から鈴鹿山脈まで水源を守る100年の森づくりを支援したい!
東は鈴鹿山脈から西はびわ湖まで広大な自然を育む東近江市では、森里川湖のつながりをいかしたまちづくりを目指して、100年先を見据えた森づくりを掲げ、人と森林の関係性を見つめ直す取組を進めています。
また、東近江市の「未来資本を太らせよう!」を合言葉に活動する公益財団法人東近江三方よし基金では、企業等からの寄附を原資に「東近江の森里川湖と人をつなぐ あかね基金」を設立し、森の保全や活用、山村の活性化や森の文化継承などを支援する取組を進めています。
そこで東近江市は、公益財団法人東近江三方よし基金が取り組んでいる「東近江の森里川湖と人をつなぐ あかね基金」を支援し、100年先を見据えた森づくりを推進するため、クラウドファンディング型の寄附を募集します。
昨年度に引き続きクラウドファンディングを募集します。
昨年度、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングの募集を企画したところ、多くの皆様から支援をいただきました。
そして今年度、公益財団法人東近江三方よし基金において、昨年いただいた御寄附により3団体への支援が決定されました。現在、各団体において森と人をつなぐ取組を進めています。
今年度も引き続き東近江市の豊かな森の保全や活用、山村の活性化や森の文化継承などを支援する取組を進めるため、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングを募集します。
皆様の御支援をぜひお願いいたします。
寄附金の使い道
公益財団法人東近江三方よし基金では、寄附金を原資に「東近江の森里川湖と人をつなぐ あかね基金」を創設し、森里川湖の保全や活用、山村の活性化や森里川湖の文化の継承など地域で森と人をつなぐ活動を行う団体に対して助成されています。
目標金額を達成できた場合も未達成の場合も、皆様から寄せられた貴重な寄附金を「東近江の森里川湖と人をつなぐあかね基金」で活用されるよう、東近江市から公益財団法人東近江三方よし基金に対して拠出します。
「東近江の森里川湖と人をつなぐ あかね基金」の助成対象とする取組
a.森里川湖の保全
b.森里川湖の機能の活用
c.森里川湖の資源の活用
d.森里川湖を通じた都市住民との交流
e.森里川湖を通じた地域の活性化
f.森里川湖が育んだ文化の継承
「東近江の森里川湖と人をつなぐ あかね基金」の助成対象として、以下のような団体が過去に採択されています。
2024年度あかね基金を活用して事業を実施している団体(昨年度の募集でいただいた御寄附の活用により事業を実施している団体)
平田地区まちづくり協議会
平田地区まちづくり協議会は「住んでいてよかった」、「住んでみたい」と思われる平田地区をつくるために住民自らが考え、汗をかき、まちづくりを行う団体です。
2024年度事業では、雪野山の魅力発信と地域内外の交流会、森林整備と間伐材の活用、伐採した間伐材を活用した散策路の補修や山道づくりなど、雪野山の里山資源を活用した新たな人と地域の交流事業が採択されました。
東近江に再びイヌワシを呼び戻すプロジェクト協議会
鈴鹿山脈中央部に位置する東近江市の森が食物連鎖の頂点に立つ大型猛禽類を含めた「生命が巡る森」となることを目的に活動する団体です。
2024年度事業では、啓発パンフレットの作成、過去の狩場となった場所の現地調査(ドローンによる高空からの調査を含む)及び課題の整理、旧生息地における生息モニタリング調査等を提案し事業採択されました。
生命が巡る森の象徴としてのイヌワシを呼び戻すことを目標に、狩場となる場所の植生改善や試験伐採などを始め、地域の森林景観や生物多様性の改善を通して持続可能な森林資源の活用につながる取組を進めています。
雪野山の森・里山クラブ
里山(雪野山)、山村(永源寺)、奥山(鈴鹿10座)という3つのフィールドを「あるく」という活動で横串を刺し、運営する人、参加する人、迎え入れる人が共感しながら交流することにより、荒廃した里山の保全、過疎山村の活性化、鈴鹿の自然環境の保全、健康寿命の延伸など様々な課題の解決ができる仕組みづくりに取り組む団体です。
2024年度事業では、里山保全活動(森林整備や散策道整備等)、フットパスの取組(地域資源の掘り起こしやワークショップの開催、コース設定及びマップの作成等)、鈴鹿10座エコツアーの取組(登山道整備、鈴鹿10座のガイドマニュアル作成等)を提案し、事業採択されました。
過去にあかね基金を活用して事業を実施した団体
東近江トレイル実行委員会
東近江市の里山、繖山(きぬがさやま)と箕作山(みつくりやま)を縦走する東近江トレイル。
猪子山、繖山、箕作山から太郎坊までのトレッキングコースを整備し、健康や観光を目的としたツアーの企画、地域資源を保全する担い手の育成に取り組みました。
NPO法人里山保全活動団体 遊林会
「人と自然、人と人をつなげること。そして、自然とのふれあいを通して豊かな心を育むこと」をミッションに、「足元にある自然のおもしろさは笑顔あふれる社会をつくる」をビジョンに掲げ、里山保全活動を行っているNPO法人です。
小学生による里山保全グループ「つながり隊」を結成し、市内3箇所を活動フィールドとして、フィールド探検、保全活動、遊びで学ぶを実現しました。
さとやまnannies
子どもたちの豊かな心を育む原体験となるよう、里山保育を実施しています。
身近な里山で自然の楽しさを知ることにより、地域への愛着心が育まれ、里山保育を体験した子どもちが大人になったとき「子どものころに近くの里山でいっぱい遊んだな。家族ができたら、こんなまちで子どもを育てたいな。」と地域やその自然を大切に思う価値観を次代に引き継ぐような、森の資源を活用する取り組みをしています。
一般社団法人 木づかいプロジェクト
東近江市産木材を使用した玩具・遊具の制作や木製品による木育イベントの開催を通じて、森林の自然環境の大切さを学ぶ機会の創出、豊かな心や生きる力を育む活動をしています。
市内産木材の積極的な活用のほか、市内外でのイベント開催で森林や自然環境の大切さを発信し、鈴鹿から琵琶湖まで豊かな自然を次代を担う子どもたちに引き継いでいく活動を進めています。
一般社団法人 kikito
森林とともに豊かに暮らしていける未来をめざし、人の営みと森林が結びつくカタチをていねいに育てるプロジェクトがkikito(キキト)です。
多様な主体が参加して理想とする森林の活用を具体化しその拠点となるフィールドの構想案を目に見える形にするためにジオラマ(模型)を製作しました。
一般社団法人 Team Norishiro
「働く」をキーワードに、生きづらさを抱える人と地域をつなぐTeam Norishiro。
森林所有者の高齢化により間伐材の搬出作業が困難になっている現場において、間伐材等の搬出作業を地域の若者で行うための実証調査を行いました。
また、搬出した間伐材は、一般社団法人kikitoが実施する間伐材買取事業につなぐことで、森林所有者にお金が返る仕組みづくりに貢献しました。
杠葉尾町村づくり委員会
杠葉尾町は、東近江市の東端に位置し、三重県側から国道421号石榑トンネルを抜けて最初の集落です。
放棄されている茶畑を復活して栽培した市の特産の「政所茶」の販売をはじめ、道路沿いへのエイゲンジザクラやイロハモミジの植栽、鈴鹿10座銚子ヶ口登山口周辺の棚田、里山の環境整備やその整備により搬出した木々を集落内にある炭焼き窯「八風窯」で活用し、炭焼き技術を次世代に伝える活動など、地元集落の活性化と訪れた方々の心が和む場所づくりを進めています。
一般社団法人 鈴鹿10座エコツアーガイドクラブ
東近江市では鈴鹿山脈のすばらしさと存在意義を広く周知し、保全活用するため、数ある鈴鹿山脈から10座が認定されました。
自然志向の高まりにより、多くの方が鈴鹿10座をはじめ、東近江市の山々の登山やキャンプに訪れることから、都市との交流を目的として、豊かな自然環境の保全・整備、都市との交流につながるエコツアーを実施しています。
楽楽ひろば
東近江市立永源寺図書館を拠点に、人と自然がつながるための居場所づくり、地域の高齢者の知恵や自然とものを大切にする思いを次世代に伝え自然豊かな地域を未来に残していくことを目的に活動しています。
伐採木を使った木工教室の開催や地域のための自然体験学習を通して、地域にある資源に目を向ける機会の創出に取り組みました。
梵ジュール里山クラブ
放置林に手を入れ、散策道を整備することにより、訪れる人が憩い楽しめる里山づくりや、絶滅危惧種や希少種の植物や生き物を育む環境を守る活動に取り組んでいます。
間伐材や倒木の薪、しいたけのホダ木への加工販売、里山保全活動の実施、里山を案内するエコツアーの開催、植物や生き物の調査や保護、観察会などを実施しました。
「東近江の森と人をつなぐあかね基金フォーラム2023」の開催について
令和5年5月20日(土)、公益財団法人東近江三方よし基金により「東近江の森と人をつなぐあかね基金フォーラム2023」が開催されました。
フォーラムではこれまでに「東近江の森と人をつなぐ あかね基金」の助成対象として実施された取組の現況についての各団体からの報告と、“あかね基金のこれからについて”と題したパネルディスカッションが行われました。これまでの成果について確認するとともに、これからのあり方について活発な議論が交わされました。
公益財団法人東近江三方よし基金とは
地域の資源を最大限活用し、東近江市民に息づいた自治と公共の精神を受け継ぎ、行政と市民、市民と市民が協働により持てる力をそれぞれの場所で発揮しながら、「お互いさま」の心を持って連携・協力し、まちづくりを進めていく必要があります。
地域の里山の保全やこの地域に住みたいと願う次世代を育てる活動、地域世代を超えた交流の場づくり、若者が働きたいと思う仕事づくりなど、社会的に意義のある活動を支援したいとの思いがこもった「志のあるお金」をいかすため、「公益財団法人東近江三方よし基金」が設立されました。
詳細は公益財団法人東近江三方よし基金のホームページをご覧ください。
応援メッセージ
森林から琵琶湖までつながるまちの強みをいかして
東近江市長 小椋 正清
東近江市は、市域の56%を森林が占め、東部の鈴鹿山脈から西部の琵琶湖までが、一級河川の愛知川や日野川でつながり、森里川湖の多様な自然環境に育まれてきた豊かな地域です。この森里川湖の源流部である「鈴鹿の森」には、クマタカを頂点とした森林生態系ピラミッドが存在しており、また木地師文化や幻の茶といわれる政所茶づくりをはじめ、多種多様な自然と歴史文化が残されている地域です。
この「鈴鹿の森」を守ることは、流域全体の環境保全につながり、森と人の共生を目指した取組により、生物多様性に富み、災害が少なく、また、森林整備によりCO2を削減し、自然と調和した美しいまちにもつながると考えます。
本市では、昨年度まで「森」の環境保全を目的にクラウドファンディングを行っていましたが、今年度からその取組みを広げ、鈴鹿の森からびわ湖まで流域全体の環境保全につながる取組みを支援することとしました。公益財団法人東近江三方よし基金が取り組む「東近江の森里川湖の人をつなぐあかね基金」では森里川湖の保全や資源の活用などを支援していますが、本市が力を入れている森里川湖の取組と共通する部分が多くあります。様々な方々とこの取組について共有し、この取組に関する課題を向けて知恵を出し合い、ともに行動を起こしてまいりたいと考えています。ぜひ多くの皆様の御支援と御協力をお願いいたします。
2024年度「東近江の森里川湖と人をつなぐあかね基金」への御支援のお願い
公益財団法人東近江三方よし基金
理事長 池永 肇恵
理事長の池永肇恵です。皆様には、これまで当財団に御理解・御支援を賜り、誠にありがとうございます。東近江市は面積の56%が森林です。東に鈴鹿の山並み、市内にはハイキングコースがある里山や散策に適した遊歩道がある森、神社仏閣のある森林などがあります。それぞれで地域の方々が保全活動をしておられます。そうした、地域の森を守る活動は一見小さな活動に見えますが、里山や森に人の手が入ることで、昨今深刻化している自然災害を防ぎ、生態系を守り、次の世代に豊かな環境を引き継いでいく、大きな意義があります。当財団では企業等からの寄附を原資とした「東近江の森里川湖と人をつなぐあかね基金」を活用して地域の森を守る活動を支援しています。
当財団は、東近江市と連携し、2020年度に初めてふるさと納税のしくみを用いて「あかね基金」への資金調達にチャレンジしました。御支援いただいた皆様のおかげで、開始以来、様々な活動の支援につながり、本年度は昨年度の2団体(東近江に再びイヌワシを呼び戻すためのプロジェクト、雪野山を拠点とした「あるく」から広がる里山・山村・奥山をつなぐプロジェクト)に加え、新たに1団体(雪野山の里山資源を活用した新たな人と地域の交流事業)を支援することができ、取り組みが広まっています。
人々の暮らしは豊かな自然に支えられています。地域の小さな活動の積み重ねを支援し、森里川湖と人をつなぎ、次の世代に豊かな地域を引き継いでいくことを目指す「あかね基金」に対して、どうぞ皆様方からの御理解と御支援をお願いいたします。