猫と共に生きるまち甲斐市 ~不妊・去勢支援プロジェクト~
市内のあちこちで見かける「猫」。飼い猫や飼い主のいない猫とさまざまですが、のびのびと自由に暮らす彼らに心癒される人も多いはずです。
その一方で、「かわいそうだから…」「やせ細ってしまっているから…」という理由で餌をあげることで、望まれない繁殖があることも忘れてはいけません。
きちんとお世話がされていない猫が繁殖してしまうと、糞尿の被害や鳴き声に対する苦情など近隣トラブルが多発します。
猫も人と同じ甲斐市に生きる大切な命の一つです。一時の優しさが過剰な繁殖につながり、悲しい運命を辿ってしまう猫たちがいるという事実を受け止めなければなりません。
より多くの猫を救いたい…
昨年度に引き続き、今年度も甲斐市の飼い猫・飼い主のいない猫に関する不妊・去勢手術補助金事業への寄附の募集を開始しました。
皆様から昨年度にいただいた寄附は、多くの猫の手術に活用させていただいています。しかし、市内にはまだまだ多くの猫が手術を受けることができず、望まれない繁殖がある現状であり、本年度も、猫が大好きな方、猫を飼っている方、それ以外にも活動に賛同いただける方など多くの方からの寄附をお待ちしております。
甲斐市の現状と取組
年間約40頭…この数字は、甲斐市で保護し、県に引き渡した猫の件数です。この数字を見てあなたは多いと感じますか?少ないと感じますか?
保護を求められる猫の大半は目もあいておらず、へその緒がついたままのような子猫ばかり。生きるため、母猫を探すため必死に鳴き続けます。
無事に保護されることもあれば、残念ながら亡くなってしまうこともあります。
こういった猫を増やさないためにも、甲斐市では飼い猫・飼い主のいない猫の不妊・去勢手術を推進しており、合併当初(平成16年度)から飼い猫を対象に、不妊・去勢手術の補助事業を実施し、飼い主のいない猫に対しては、令和4年度から山梨県の助成を受けながら補助事業を行い、本年で3年目。
多くの皆様からの協力で、命を落としてしまうかわいそうな猫の数も年々減少傾向にあります。
また、甲斐市では、公益財団法人どうぶつ基金が、不妊去勢手術費用を全額負担する「さくらねこ無料不妊手術チケット」を使用した取り組みも行っています。
チケットは、甲斐市が必要と認めた協働ボランティアに再配分し、甲斐市内に生息する飼い主のいない猫に、不妊去勢手術を実施します(詳細は、どうぶつ基金のさくらねこサポーターの寄附サイトをご参照ください)。
しかし、「さくらねこ無料不妊手術チケット」で手術が行われている猫は、ほんの一部に過ぎません。市と県が交付する補助金によって、賄われているのが現状です。
TNR活動を推進しています
TNR活動とは、「Trap(トラップ)」「Neuter(ニューター)」「Return(リターン)」の略です。
望まない繁殖を防ぎ、一代限りの命をまっとうするため、不妊・去勢手術を行う取り組みです。
不妊・去勢手術を行うことで過剰な繁殖を防ぎ、発情期の糞尿被害や鳴き声が軽減されます。また、猫自身も交尾による身体的な負担が軽減されます。
かわいそうだなと思うなら、餌をあげる前に手術をしてあげてから餌をあげてください。
外飼いの猫の手術をしっかりしてあげること、家猫であっても子猫を捨てないようにすることなど、飼い主の責任はとても大きいです。
地域の中には、猫が苦手だったり嫌いだったりする人もいるでしょう。しかし、適切に管理・お世話されれば地域全体が良くなっていくはずです。
寄附の使い道
皆様からいただいた寄附金はTNR活動や猫全般の不妊・去勢手術費用に充てさせていただいております。
①飼い猫の不妊・去勢手術
不妊:5,000円
去勢:3,000円
②飼い主のいない猫への不妊・去勢手術
不妊:16,000円
去勢:11,000円
※令和6年度の補助金額となるため、来年度は変更になる可能性があります。
③その他、クラウドファンディングに係る経費等
※目標金額に達した場合、また達しなかった場合でも、寄附いただいた金額は全額上記の費用として活用させていただきます。
~猫だって幸せに生きたい~
猫だって生まれたからには、天寿をまっとうしたいはずです。そんな時、小さくか弱い命を守ってあげられるのは人間だけです。
飼うにしても、地域猫として見守るにしても付き合いは一生です。家族のように想い、人と猫とが幸せに暮らせるまちづくりの実現に向けて、私たち一人ひとりができることからはじめていきましょう。
皆様のご協力、心よりお待ちしております。