年々減少していく果樹農家
地域産業を守り、未来を牽引していく高校生を応援したい!
笛吹市の農業を取り巻く現状
山梨県笛吹市は果樹の一大産地!
桃の栽培面積1,393ha、収穫量24,800t、ぶどうの栽培面積1,132ha、収穫量15,385tを誇り、農林水産省「平成15年産果樹生産出荷統計」で日本一が確認され、誰もが知るフルーツの一大産地として有名です。
しかし、近年、少子化等の様々な原因により農業人口が減少傾向にあります。
加えて、農家さんは年々高齢化が進むことにより、地域産業が衰退の危機を迎えています。
地域産業の担い手を育成
笛吹市内に所在する山梨県立笛吹高等学校では、特色のある教育活動を行っています。
特筆すべきは、現在、山梨県内の高等学校で唯一、文部科学省から「研究開発学校制度(※1)」の研究開発学校として指定されています(令和5~8年度)。
地域社会との協働的な学びを実践し、探究的な学びにより言語能力、情報活用能力、問題発見・解決能力の学習の基盤となる資質・能力、および主体的な学びの育成を目指しています。
加えて、高校独自で「ASIAGAP(※2)」を取得しており、生徒自ら台湾でのぶどう販売実習を行う中、自身が栽培した果物が実際に消費者の手に渡る瞬間を経験することで、校内での栽培実習にとどまらない、よりリアルで高度な「生産者としての農業経営経験」を積んでいます。
※1 教育課程の基準の改善に資する実証的資料を得るため、学習指導要領等現行の教育課程の基準によらない教育課程の編成実施を認め、新しい教育課程、指導方法等について研究開発を行う制度。(文部科学省HPより抜粋)
※2 GAP(Good Agricultural Practice:農業生産工程管理)とは、農業において、食品安全、環境保全、労働安全等の持続可能性を確保するための生産工程管理の取組のこと。
農業高校や農業大学校において、生徒・学生がGAPを学び、自ら実践することで、農業生産技術の習得に加えて、経営感覚を兼ね備えた人材として必要な資質・能力の育成に資することが期待される。(農林水産省HPより抜粋)
笛吹市の取り組みについて
笛吹市は、平成29年4月に笛吹高校と包括連携協定を締結しました。
協定に基づき、笛吹市は笛吹高校が行う地域振興、人材育成の活動を支援するため、補助金を交付しています。
補助金交付対象事業は以下のとおりです。
- 地域の産業振興の担い手となる人材の育成及び支援
- 地域特産品等を活用した商品開発
- 生徒及び教職員による地域研究や実習等の受入れ
- 知的・人的資源の交流及び物的資源の相互利用
- その他市長が必要と認めるもの
寄附金の使い道・目指す未来
みなさまから頂戴いたしました貴重なご寄附は、上記「笛吹市の取り組みについて」のとおり、手数料を含む諸経費を除いた金額を財源とし、笛吹高校に補助金として交付いたします。
本プロジェクトが、地域の未来を牽引する高校生の育成支援につながり、ひいては、将来の農業人口確保に寄与する重要な事業として地域産業の活性化につながることを期待しています。
山梨県立笛吹高等学校について
笛吹高校は、甲府盆地の東、御坂山地を源とする金川と秩父山地を源とする笛吹川の合流する笛吹市石和町に位置します。各学年、普通科3クラス(または2クラス)、食品化学科1クラス、果樹園芸科1クラス、総合学科3クラスの総合制高校です。
そのはじまりは明治28年山梨養蚕教習所に遡り、今日まで1世紀を超える歴史を積み重ね、来年には130年を迎えます。この間、校名変更、分校の設置、二校への分離、再統合など、それぞれの時代の要請に合わせ常に変革を進めながら、いつの時代においても、地域で活躍できる人材の育成に力を入れてまいりました。
その伝統と精神を今に引き継ぎ、自らの進路を切り拓き、よりよい地域社会を創ることのできる人材の育成を目指した教育活動を行っています。
大学等の上級学校進学を目指し、日々勉学に勤しむ生徒、ワインの専門家になることを目指して、実習に取り組む生徒、シャインマスカットの台湾での販売を成功させようと、国外に羽ばたく生徒、国際的な観光の現場で働くことを目指して、語学研修に出掛ける生徒など多様な目標をもつ生徒、地域の福祉人材になろうと高齢者や子供たちと交流する生徒が切磋琢磨しています。
生徒一人一人が主体的な学びが展開できるよう、全力で生徒の学びをサポートしたいと考えています。そして、生徒一人一人を大切に、どの生徒にも陽の当たる高校を目指し、「選ばれ信頼される」学校づくりを教職員一丸となって進めていきたいと決意をあらたにしております。本校を支えてくださる全ての皆様のご支援とご協力をお願い申し上げます。