猛暑で新潟のお米や果物の生産者が窮地!担い手不足が進む中、これからも全国においしいお米や果物を届けたい。
実は農業も盛んな三条市
三条市は、新潟県のほぼ中央部に位置する人口約9万5,000人のまち。刃物、工具など、鍛冶の伝統を受け継ぐ「ものづくり」のまちとしてご存じの方も多いのではないでしょうか。この鍛冶の技術を育んだのには、日本一の大河、信濃川の水運が大きく貢献していると言われています。
信濃川水系の豊かな水と肥沃な土地を背景として、実は農業にも適した土地柄であることが知られています。新潟のおいしいコシヒカリはもちろん、幸水、新高などの和梨、幻の洋梨「ル レクチエ」、シャインマスカットなど、果物づくりも盛んです。
2023年日本を猛暑が襲う 新潟の農業に大打撃
今年2023年の夏は、平均気温が統計開始以降最高を記録。平年より1.76度高く、これまで最も高かった2010年(平年比プラス1.08度)を大きく上回りました。この傾向は、特に北日本が顕著で7月下旬以降は平年よりも2度以上も高い状況が継続していました。
雪国・新潟のイメージとは反対に、8月は全国で一番暑い日が続き、21日から26日まで6日連続で全国最高気温のトップを記録しているほどです。
さらに今年の8月は、新潟県や東北日本海側を中心に記録的に雨が少なくなりました。冬の太平洋側を除けば、日本において月降水量(その月の1日から月末までの降水量)が0.0mmになる例は、ほぼ無いと言ってもいいぐらい稀です。今年8月の新潟では、月降水量が0.0mmとなった地域もありました。
高温と水不足は、農作物に甚大な被害を与えました。
米農家の収入に大打撃
2023年産の新潟県産米の作況指数は、全国では「平年並み」の100に対して「やや不良」の95。新潟県は鳥取県と並び全国最下位でした。
農林水産省の発表によると、全国の新米の検査結果(9月末時点)は、最も品質がよい「1等米」の比率は59.6%で、今の検査体制になった2004年以降で最低水準でした。猛暑の影響で一部が白く濁った米粒が多くなり、新潟県や東北地方などで1等米の比率が低くなっています。
特に新潟県の1等米比率は13.5%(前年同時期74.4%)で、中でも作付面積の6割以上を占めるコシヒカリは、3.6%(同80.2%)と激しく落ち込みました。
コシヒカリは熱に弱い性質があり、今年の夏は最も暑い時期が生育期に重なったことも要因の一つです。
コメの等級は法律にもとづいて、形などの見た目をもとに4つの区分に分けられ、もっとも見た目の評価が高いものは「1等米」に分類されます。
この等級によって買い取り価格が決まります。1等米の比率が下がる分だけ、農家の収入も下がることになります。コシヒカリの1等米比率3.6%というデータがどれだけ大きなことかおわかり頂けると思います。
ちなみに、等級は見た目で評価されるものです。等級が落ちても味は変わらないことが多いとされますが、農家の収入の減少につながることは避けられません。
さらに、お米のような日常的に消費される食料品は、生活に直結するため価格転嫁しにくいといわれています。
田植え
田植え
果物への影響
高温・渇水の影響はお米だけではありません。
特に新潟名産の梨では、収穫量が大幅に減り、農家によっては一つの品種がほぼ全滅という事態も起こっています。実が比較的小さくなることで、買い取り価格も下がり、数百万円単位の減収となっている農家も多いです。
梨
摘果
農業の未来へ
田んぼや畑の広がり、背景に山々がそびえる。このような日本の原風景は、自然と共生しつつ農業を営んできた「人」の手が作り上げてきたものです。
経済発展に伴い農業離れが進む中、今年の猛暑は、担い手不足に拍車がかかることになり得ます。近年の気候変動はこの流れを推し進めるかもしれません。
特に効率化を図りにくい中山間地域の小規模農家が最も影響を受けます。
農村が衰退していくと日本の原風景が崩壊していくことになるでしょう。
北五百川棚田
三条のおいしいお米や果物などの農産物を守るため、ひいては日本の原風景を守るために、皆さんの力をお貸しください!
寄附金の使い道
今夏の高温等の影響を受け、農作物の品質低下や生育不良等により収入が減少した稲作・園芸農家、搾乳量の減少によって収入が減少した酪農家に対し、支援金を交付します。
水稲(主食用米) | 作付面積10a当たり 5,000円 |
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野菜及び花き | 作付面積10a当たり 5,000円 |
果樹 | 作付面積10a当たり 7,000円 |
酪農 | 乳用牛飼養頭数1頭当たり 5,000円 |
お米