水環境保全の実践的な取り組みでロールモデルをつくり、持続可能な地域づくりを目指します
日本の中で最も人口が少ない県は鳥取県ですが、その中でも一番ちいさなまち江府町は、中国地方の名峰大山の南側、別名「奥大山(地域)」とも言われ、豊かな水源・雄大な自然景観・美しい町並みに恵まれた地域です。
地元に住んでいると何気ない日常の風景にも思えますが、この大自然こそ私たち江府町の大切な資源です。
町では、令和4年5月「水のふるさとSDGs宣言」にて、持続可能な地域社会づくりのためにSDGsの普及啓発を図るとともに、「美しい環境を守り、清らかな水を育む活動」に地域を挙げて継続的に取り組むと宣言しました。
SDGsの推進を通してまちの環境を、ひいては世界全体の環境を考えていけるようなプラットホームをつくっていきたいと思います。
拠点となるビオトープの再生と新たな取り組みについて
以前から江府町には「生命の源・水は、町の資産だ」という考えがありました。
平成7年には田んぼであった場所を活用する形で「せせらぎ公園」(ビオトープ)が完成し、多様な生きものが集まる場として整備を行ってきました。この公園には町の花である「あやめ」が多くの町民の手によって植えられました。
しかしながら、現在のビオトープは以前のようには整備されておらず、外来種の植物が自生し、荒れてしまっている状態です。
水を蓄える丘も保水力を失い、水源は劣化し、少しずつ崖崩れが起きている状況です。また、公園内の水の流れも滞り、ぬかるみもできやすくなっています。
ビオトープ空撮
このせせらぎ公園の自然環境を再生し、せせらぐ状態にする(健康的な状態に戻す)ことが、水を中心としたSDGsを推進する江府町の使命だと考えています。
また、ビオトープの保全を通し、環境再生のための新たな実験や、人と自然が共存共栄する地域モデルの研究等を進めていきたいと考えています。
せせらぎ公園はホタルの名所となっていますが、この場所が自然環境に配慮したかたちで整えられた姿を想像すると、今からとてもワクワクします。
ホタルの名所
クラウドファンディングの目標金額:2,000万円
本プロジェクト推進のため、下記の事業を行っていきます。
1)水源の再生と環境整備事業
土中環境に配慮した土木工法にて水源周囲の水環境を再生します。
2)共生ビオトープ(せせらぎ公園)の再生事業
ビオトープの水環境を整えるとともに、生態系をより豊かにするという観点から、協生農法という環境再生型農法の実験・実践および管理を住民参加型にて行っていきます。
3)再生可能エネルギー地産地消実証実験事業
かつて使われていた水車を再生し、マイクロ水力発電による水素生産にチャレンジします。水から作り水に戻るグリーン水素を通して、再生型のライフスタイルについて考えていくきっかけをつくります。
また、有機バイオメタンガスをはじめとした循環型のエネルギーの活用実験等を通して、エネルギーの地産地消を目指します。
4)プラネタリーヘルス拠点整備・運営・推進事業
管理棟である建物「あやめ館」を、プラネタリーヘルス(地球の健康)に関する研究・連携・アクションを起こすプラットホームとして運営し、誰もが集まれる場づくりを行うとともに、地域内外の大学や研究機関・企業等とのネットワーク構築を進めます。また、広域的にプラネタリーヘルスを推進するためのプロモーション活動を合わせて行います。
水車小屋
全ての道はローマに通ず、ではありませんが、環境問題という大きなテーマについて一歩踏み出す当町のプロジェクト、その根底は町の豊かな自然を守り、未来へと残していきたいという気持ちです。
近年、少しずつ海外の方からも注目をいただく機会が増えてきたように感じています。
協働による連携をはじめ、様々な関係者等の力を合わせて推進していきます。応援していただけますと幸いです。
国際的な取組み