里山の整備を行い、人と野生鳥獣の共存が可能な環境を。
町の約90%を占める山林に囲まれ、その山あいを縫うように、飛騨川・神渕川が流れる山紫水明の地、七宗町。
急速に進む過疎・高齢化の波は、野生動物と人との緩衝地帯として機能してきた里山の荒廃を加速させました。
絶滅の危機に瀕する多くの種を救わなければならない一方で、増えすぎた種や外来種とどう付き合うのかも重い課題となっています。
人の生活圏と野生動物のすみかの境界があいまいに
七宗町では、近年、イノシシやニホンジカ、ニホンザル等の生息数の増加に伴い、農作物等の被害が深刻化しており、多くの動物たちが駆除、殺処分されています。
里と山の「すみわけ」を行う環境整備
農作物等への被害防止と野生鳥獣の個体数の管理を一体とした総合的な対策を実施するとともに、併せて、里山整備や耕作放棄地の解消を図り、野生鳥獣の生息地と農地や集落との間に緩衝地帯を設けることによって、野生鳥獣の農地等への出没を減少させるなど、人と野生鳥獣との棲み分けを進めるため、2017年度にこの事業を立ち上げました。
これまで、ふる里・里山再生事業を活用して、人の生活圏に野生動物が出没することを減らすため、針葉樹の伐採、広葉樹の植栽、荒廃地の整備や防護柵設置などのバッファーゾーン(人の生活圏と野生動物の生活圏との間の緩衝地帯)整備を実施してきました。
今後も更に、針葉樹から実のなる広葉樹などへの転換を促進することで、バッファーゾーンとなる里山林の再生を図り、野生動物の生活圏を拡大させていくことで、共存可能な環境を目指していきます。
寄附金の使い道
高齢化が進み山林等の整備が進まず、山と里の境がなくなりつつあるため、里山の整備が必要となります。
里山の整備を行うことにより、人と野生鳥獣の共存が可能になります。
人と野生鳥獣の棲み分けが目的であり、駆除等による殺処分の軽減を図ります。
具体的な整備事業について
- ふる里・里山再生事業
- 林道付近の環境整備事業(草刈り・清掃等)
- 環境保全林・里山整備事業
- 森林整備地域活動支援事業
- 間伐事業
- 獣害防護柵設置、看板設置 など