《猿橋の素晴らしい景観を未来へ》
橋梁劣化部分を修繕し、美しい猿橋を未来に繋ぎます
猿橋秋
名勝猿橋
猿橋はその珍しい構造から、周防の錦帯橋、木曽の桟と共に「甲斐の猿橋」として日本三奇橋の一つに数えられています。
江戸時代、猿橋は甲州街道になっていたため、街道をゆく多くの人たちの目に留まり、その見事な景観は浮世絵にも描かれました。歌川広重の「甲陽猿橋之図」はその代表的なもので、広重は月を猿橋の下に描くことでその高さを強調し、猿橋と周囲の景観が一体化した素晴らしい作品を描きました。
秋の景観は特に素晴らしく、色鮮やかな紅葉や渓谷の美しさと調和した猿橋を求め、例年多くの観光客が訪れます。
猿橋の伝説
猿橋にはこんな伝説も。推古天皇の時代(西暦600年頃)、百済からやってきた造園博士の志羅呼(しらこ)が、深い渓谷に何度も阻まれてきた橋の建設を引き受けたのですが、いろいろな方法を試みてもうまくいかず、諦めかけていました。そのときたくさんの猿がつながりあって対岸に渡っていきました。その姿から思いつき、志羅呼はこの地に橋を架けることができました。そして橋の名前である「猿橋」はこの伝説からつけられたといわれています。
猿橋現状
猿橋の現状と修繕プロジェクト
名勝猿橋として文化財指定をされている猿橋の景観は、三奇橋の一つとして数えられた橋梁がなくては成り立ちません。しかしながら、屋外にて風雨に晒されながら見学者を迎えている現状では頻繁な定期管理を欠かすことができず、そのための費用は膨大なものです。
修繕すべき箇所の写真
現在、橋梁全面に塗布された木材保護塗料が対応年数を超えて防腐機能が低下し、コケ等の発生が確認されています。また、人が歩くことによって敷板と敷板の間に土が運ばれてしまい、堆積した土に雑草が生えてしまったことによる敷板の劣化も確認されています。
こうした状態に対処するため、橋梁全体の洗浄と防腐剤の塗布、そして敷板劣化部分への穴埋めを実施します。
修繕図面
大月市からのメッセージ
この度は「名勝猿橋の橋梁修繕プロジェクト」に興味をもっていただきありがとうございます。
大月市を代表する名勝猿橋の景観は、四季によってそれぞれ異なる表情を見せます。ぜひとも名勝猿橋にお越しいただき、四季折々の素晴らしい景観を楽しんでいただき、この景観を未来へとつなぐ支援の輪に加わっていただけたらと思います。この秋、美しい景観を楽しんだ方も是非ご支援ください。