高嶺の花「しゃくなげ」
私たちしゃくなげ保存会が守り継いできたしゃくなげは、「佐那河内村の花」に定められ、毎年4月後半~5月前半に花を咲かせる美しい高山植物です。花言葉は、「威厳、警戒、危険、荘厳」など。断崖の岩肌などといった、人の手が届かない危険な場所で美しい花を咲かせるため、TVドラマなどでお馴染みの「高嶺の花」という言葉の由来にもなりました。
しかし、近年、徳島県のしゃくなげのなかには県の絶滅危惧種に指定されるものもあり、その生息地は減少の一途をたどっています。
しゃくなげの群生地「壁ヶ嶽」
私たちが守り継いできたしゃくなげの群生地「壁ヶ嶽」(かべがたけ)は、長年、佐那河内村の数少ない観光スポットとなっており、目前の岩肌一面にしゃくなげが咲き誇る様は見事で、多くの観光客の目を魅了してきました。
突然の災禍
2018年9月、壁ヶ嶽は台風21号・24号で甚大な被害を受け、大きな倒木が花見見物用の山道を寸断し、山道の石の階段は跡形もなく崩れてしまいました。かつての美しい地には、現在も行き場のない巨大な倒木の残骸が、無残に広がっています。
復旧へ向け一歩
高齢化で活動が下火になっていた、私たちしゃくなげ保存会一同は、あまりに悲しい光景に言葉が出ませんでした。
真っ先に「諦め」の2文字がよぎりましたが、思い直し、「大切に守り継いできた景色がこのまま朽ち去っていくのを、黙って見ているわけにはいかない。」と一念発起しました。
困難の連続
活動のほとんどが持ち出しや会費でまかなわれる当会には、十分な復旧工事を行うだけの財源がなく、せいぜい、山道を遮る大きな倒木をチェーンソーでぶつ切りにし、自分たちで地道に搬出するくらいのことしかできませんでした。台風の雨水をたっぷり含んだ倒木を、急斜面や狭所から運び出す作業は、高齢化した我々が行うには、あまりに危険でした。
遠い復旧作業のなかで見えた、一筋の光
これ以上自力でやりようがなく途方に暮れているときに、ふるなびクラウドファンディングという仕組みで、なんとか皆様のお力をお借りできればと、藁にもすがる気持ちで村役場に協力を依頼しました。
願い
私たちしゃくなげ保存会は、壁ヶ嶽のしゃくなげを未来に残していきたいと思っています。これからこの地を訪れる観光客の方々、村民の方々、壁ヶ嶽を思い出にしてくれている方々のためにも、この地のしゃくなげを復活させ、守り継いでいきたいです。
過去最大の危機に皆様のご支援を、何卒お願いします
35年に及ぶ会の活動のなかで、今がまさしく最大の危機であり、この危機からの復旧には、どうしても皆様のお力が必要です。このような所でのお願いにはなりますが、しゃくなげが咲き乱れる壁ヶ嶽を再び取り戻すため、何卒、ご支援ください。
ご寄附の使い道
土砂・倒木の除去工事 800万円
山道整備工事 300万円
しゃくなげ植樹事業 100万円