鶏ムネ肉の旨みをジューシー改革
そもそも鶏肉の「ムネ肉」とは
日本人一人あたりの年間消費量が、牛を超して、ダントツで「鶏肉」という事実はみなさんもう知っておられる方も多いはず。
そう、日本人は、鶏肉が大好きな人達ですね。
細かく部位で分けると、特にジューシーな「モモ肉」が一般家庭では重宝されています。
一方で、人気の「モモ肉」に対して、「ムネ肉」はどうでしょう?
食感のパサついてるイメージや、どこか肉質が硬いイメージがあり、ヘルシー志向の方以外は、あまり積極的に選択肢に挙がらないかと思います。
でも、栄養価で見てみましょう。
ムネ肉の方が、人間の身体を形成する「タンパク質」はしっかり摂れているにも関わらず、カロリーと脂質はモモ肉より低いです。
よって、ムネ肉は高タンパクで低脂質な食材と言われる通り、ダイエットなどにも適しています。
ただ、ムネ肉は、脂分が少ないため、モモ肉のようなジューシーさや、うま味という観点ではどうしても劣ります。
※この返礼品を選ぶと使途は自動的に【だしのうまみで引出す「さのうまみ鶏」プロジェクト】となります。
ムネ肉に「だし」の「うまみ」を
そんな時、日頃お世話になっている肉屋さんとお話している時に、「コロナの影響下でも、鶏肉のモモ肉は安定して流通できているけれど、ムネ肉が大量に余っている状況。そもそも日本人はムネ肉を日頃食べる風習があまりない。このままでは、ムネ肉は一生、日を当たらないまま廃棄されることになる状況です」と、ムネ肉の現状を知らされました。
あらゆる食材を主人公とした料理という広い世界に関わるプロの一人として、なんとかこの現象を改革できないかと、肉屋さんの話を聞いて以来、そのお話が忘れることができず、しばらく考えこむ日々を送っていました。
そこで、我々は、一つの結論にたどり着きました。「味がないなら、味を後から足すことで、付加価値をつけた商品ができるのでは?」。
これは、料理の基本的な考え方ですが、私自身、食材に味を加えた経験はないので、一度やってみようとトライしてみました。
研究に半年程度費して、いくつもの試作を繰り返し、ムネ肉に欠けていた味は「うまみ」であるという結論を導きました。
その上で、ムネ肉の「うまみ」を引き出すために、板前としての経験を生かし、「だし」の「うまみ」を取り込む熟成製法を選択しました。
だしのうまみで引出す「さのうまみ鶏」プロジェクト始動!!
ムネ肉に対する解決策は導き出せたのですが、現状では商品化に際し供給量(生産量)に課題が残ります。
そこで今回このCFで、滞りなく供給ができるようムネ肉専用の加工設備の新設にチャレンジしようと決意しました。
料理人ならでは。「ムネ肉の本来持つ素の味をうまみで引き出す」という技で、鶏肉のマーケットの「モモ肉の方がおいしい」という常識を、泉佐野発の「熟成ムネ肉」で、覆したいと思います。
食材の美味しさを最大限引き出すのが料理人
板前が着目した「うまみ」とは
今回の鶏肉改革でポイントになった「うまみ」についてのお話を少し深堀りさせてください。
ホテルや料亭でトータル25年以上の経験を積んだ私は、修行自体から「うまみ」についての学びを深めてきました。
「うまみ」は、我々料理人が創り出す得意の「だし」がポイントになります。
素材と素材を組み合わせて出汁を引き出すことは、料理人の基本です。
そもそも、人間が美味しいと舌で感じるのは、「うまみ」を感じているからです。
その「うまみ」とは、グルタミン酸とイノシン酸、グアニル酸などが混ざることによって生じるもの。
和食のだしも、グルタミン酸を含んだ昆布と、イノシン酸のかつお節が混ざり合うことによって、舌が「おいしい」という信号を脳に送るわけです。これが、どちらかだけだと、味が尖ってしまい、「おいしい」とはなりません。
「うまみ」が黄金比となる値があると考え、ムネ肉のきめ細かなタンパク質を柔らかくジューシーにし、うまみを閉じ込めることのできる食材として、何度も試行錯誤の上、100通りを超す「だし」のパターンの中で一番理想に近いムネ肉のうまみを出すことに成功しました。
しかし、新鮮さが必要な鶏肉は、単にムネ肉をうま味液に漬け込むだけでは、熟成はできません。
さらに、鶏肉業者さんとも協議・施策を重ね、一つの製法に行き着きました。
それが、「真空浸透圧熟成」です。
熟成製法について
真空浸透圧調理とは、圧力鍋でもお馴染みの通り、加圧することによって短時間で素材の風味やうまみ逃さず、均一に調理することができるものですが、我々は、真空の環境を作り出した中で、牛肉とは異なり新鮮さが命の鶏肉は、短時間でうまみ含有量を高める必要がある熟成手法を考えました。
この手法で、うまみを凝縮させた「熟成ムネ肉」が完成しました。
そして、焼き、蒸し、唐揚げを試してみたところ、だしが浸透し、ムネ肉本体のうまみは逃げずに保たれ、且つ肉質が柔らかくなり、ジューシーさも備わりました。
そして、実際に私のお店に来店されたお客様20名に突撃試食アンケートをしたところ、一番おいしい食べ方は、驚かれるかもしれませんが、「素焼き」でした。
塩がなくても、しっかり味があり、脂分が少ないので、量を食べてもお腹はもたれません。この肉で、新たな地場産品として、日本全国へ「ムネ肉」の奥深さを発信したいと思います。
さのうまみ鶏を日本全国に発信するために(スケジュール)
2022年3月 | 製造工場稼働 |
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2022年4月 | 返礼品発送・インターネット販売開始 |
2022年5月 | 機内食用等、業務用商品販売開始 |
2022年7月 | 直売所オープン、(テイクアウト惣菜、 お弁当販売、デリバリー対応) |
2022年9月 | イベント販売スタート(近隣の商業施設等) |
ブランディング活動
2022年12月 | クリスマス商戦 |
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