記録的な大雪で被害を受けた米の苗を育てる施設や、前沢牛などのブランド牛育成施設の復旧対策に
岩手県奥州市では、令和2年12月14日から断続的に降り続いた記録的な大雪の重みにより、農業用ビニールハウス約1,890棟などが、倒壊・破損などの被害を受けました。(令和3年3月20日現在)
これにより、市内農家の農業経営に大きな支障が出ております。
一日も早い復旧に全力を尽くしておりますので、皆様の心温まるご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
雪の重みで潰れた育苗用のビニールハウス
被災の規模によっては、ハウスの撤去、再建に時間がかかり、春の育苗作業に間に合わない農家もあります。
大雪による被害の状況
令和3年3月22日時点となりますが、残雪により本格的な被害の確認作業はこれからです。
被害状況はさらに拡大するものと見込まれます。
また、農業施設以外でも、一般家庭、事業所、小中学校や公園など広範囲に被害が発生しています。
さらに、落雪や雪下ろしなどの事故による、多くの人的被害も発生しました。
雪の重みにより傾いた電柱
積雪による被害で多いのは、屋根部材の破損です。
市街地にも大雪が降り、市民の生活に大きな影響を与えました。
除雪の稼働状況
道路などの除雪作業や例年の約3倍となった費用など、市民や行政の大きな負担となっています。
※市が業務委託した除排雪にかかった費用と時間です。
※令和2年度シーズン合計値は見込みです。
寄附金の使い道
奥州市の基幹産業である「農業」の復興につなげる市の事業に活用させていただきます。
【主な復興事業】
◎被災農業者緊急支援事業
<施設の再建・修繕等への支援>
被災した農産物の生産のために必要な施設(農業用パイプハウス、牛舎等)の修繕、再建、撤去、補強に要する経費を支援します。また、被災した農業用機械等の修繕、再取得に要する経費を支援します。
<被災ハウスの廃ビニール類撤去への支援>
被災したハウスの撤去時に生じる廃ビニール類を臨時回収し、処分するための経費を支援します。
◎無利子による支援
農家が金融機関から借り入れる際の利子補給を行うことにより、復旧に取り組む被災農家の経営の維持安定を支援します。
市長メッセージ
現在、我が国をはじめ世界的に新型コロナウイルス感染症が拡大し、未曾有の危機をもたらしているなか、奥州市では、昨年12月の記録的な大雪により、農業用ハウスなどに多大な被害がありました。
幾度にも渡る苦難により、特に農畜産物への影響など、地域経済への波及を懸念しております。
このような状況ではありますが、当市では、関係機関一丸となって農家への支援対策に取り組んでおります。
この度は、被害の規模が非常に大きいため、多くの農家が享受できるよう、クラウドファンディングの御礼として、奥州市のすべての返礼品を対象としました。
全国の皆さまからのご支援、ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。